神奈川県公立高校 共通選抜 入試問題 数学
2019(平成31)年度 の解説
合格者平均点50.3点
今回、数学が急激にムズカシくなりました。
難しめの問題がスゴクムズカシくなったので、100点に近い高得点は、そうそうとれないでしょう。
正解率10%未満の問題が7問(うち4問は2.5%未満)もあるんですよね。
上位校を目指す受験生のメンタルに、致命的なダメージを与えたことと思います。
一方で、カンタンな問題はカンタンなままなので、初めから50点でいいです、という受験生には、さほど影響はないように思います。
どれをやって、どれを捨てるか、という見極めがとても大事ですね。
■問1
正解率(ア)98.1%(イ)98.3%(ウ)98.8%(エ)98.2%(オ)95.2%ここでつまずいているヒマはないでしょう。
■問2
正解率(ア)94.3%(イ)88.6%(ウ)78.8%(エ)79.9%(オ)89.0%(カ)95.0%(エ)は問題をちゃんと読んでいないと間違える。
■問3
正解率(ア)40.3%(イ)2.1%(ウ)6.8%(ア)は、中心から補助線を引きさえすればいける。これはよくあるパターンなので、普通に気づくでしょう。
(イ)はなかなかキビシイですね。例年出題されるパターンではあるのですが、正解にたどり着くまでの作業がとても多い。相似図形をつくって相似比を出す、という作業を延々くり返さなくてはいけません。 ここで時間を食ってしまうと、後半が非常にきつくなります。スムーズにいかないようなら、さっさと見切りをつけて次に行く、という決断も必要です。
(ウ)人数をXにしてくれれば考えやすいのに、個数をXにするところがイヤラシイ。単純ですが、意外とできないやつ。
■問4
正解率(ア)84.2%(イ)29.7%(ウ)2.0%(ア)はいつものやつ。カンタン。(イ)もよくあるやつ。並。
(ウ)はキビシイ。解法を思いついたとしても、ゴールまでの道のりが長いので、途中でミスらずにいけるかなぁ。
■問5
正解率(ア)43.9%(イ)7.8%とにかくルールがややこしい。(イ)は、6×6=36マスの表で n について調べた上に、カードが残るパターンも調べるという2段階の作業が必要。ここも時間がかかりますねぇ。
■問6
正解率(ア)73.0%(イ)46.3%(ウ)1.7%(ア)は基本中の基本。(イ)もふつうの三平方の問題。問題は(ウ)ですよ。時間がなくてあせっている中、この補助線の引き方を思いつくか?これは相当キビシイですが、数字がキレイになるのがせめてもの救い。
■問7
正解率(ア)77.5%(イ)7.4%(ウ)2.4%前年に続き、またしても証明問題が穴埋め形式。(ア)は楽勝。(イ)もまぁ、ふつう。(ウ)は相似と三平方を使うことはすぐに分かると思うのですが、やってみると計算が意外とメンドクサイ。